壁]v・)<壁的情報局

合成音声ソフトを用いた曲紹介やクリアしたゲームの感想を載せてます!

壁]v・)<Switch「探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.10『永劫会事件』」感想

2022年5月28日にクリア。
その感想を書いていきたいと思います。
ネタバレはなしの方向で。

公式サイトはこちら

【総評】 ★★★★★
シナリオ ★★★★★
グラフィック ★★★★☆
音楽 ★★★★★
システム ★★★★★
総プレイ時間 約4時間

=感想=
一言で言えば、「複数の視点で始まりを描いた、世紀末の凄惨な事件」。
ガラケー時代リリース時1度きりでそれ以来のプレイなので、記憶は薄れていましたが読了感が重苦しかったことはしっかりと覚えていつつ名作だった記憶はあり、それでも再プレイすることに関して気乗りはしない感じではあったのですが、移植を機に意を決して再プレイしました。
1作目のちょうど2年前に起こった事件のお話になります。
システムはこれまでより進化し、二つの視点ではなくさらに視点が増えた形で物語を追っていくものになっています。
いろいろな角度から事件を追っていくことになるので、プレイヤーのみ知りえる情報も出てきたりもします。
それを踏まえた作りになっているので、唸らせられるシーンも多いと思います。
また、今までのシリーズからの積み重ねが結構あったりもするので、他シリーズを遊んでからのプレイをおススメします。
始まりを描いたものでありながら、シリーズの集大成的な立ち位置もになっている作品です。

それでは細かい感想に移りたいと思います。

【シナリオ:★★★★★】
取り扱っている事件がとてもセンシティブなものであることから、とても人を選ぶものになっています。
人によっては大きく傷つく可能性もあるので、あまり1人でプレイしない方が良いかもしれません。
そうは言いつつシナリオとしてはとても完成度が高いものになっているので、一度は触れてほしい作品です。

【グラフィック:★★★★☆】
DS版のデザインから一新し、クセの少ないデザインになりました。
DSからガラケーへと異色の移植遍歴を持つ「仮面幻影殺人事件」は今作と同じデザインを採用しています(Switch版としてはナンバリング順にプレイしていれば、仮面幻影を先に触ることになるとは思いますが)。
他シリーズと比べると馴染みやすいデザインになっているように思いました。
私としてはどのデザインも味があって好きなので、どれがいいとは一概に言えないのですが。

【音楽:★★★★★】
どの曲もシーンにピッタリな仕上がりになっています。
全体を見れば数としては決して多いとは言えないのですが、音の重ね方などを工夫して別の印象を与えたり効果的にアプローチして来たり、印象的な作りになっています。

【システム:★★★★★】
今回はオートセーブを採用していて、セーブファイルを任意で作成するということはないので、人によっては微妙に思うこともあるかもしれませんが、チャート図のような作りになっているので振り返りたい人には優しい設計になっていると思います。
またキャラ紹介やあそびかたの項目もあるので、とてもユーザーフレンドリーな設計になっています。
推理としてもプレイヤーが参加できる形になっていつつ、ただ物語を追いたい人にも優しい設計になっているので、ゲームとしても物語としてもとても良いものになっていると思います。

ここまでお付き合いくださりありがとうございます。
様々なプレイヤーにトラウマを植えつけつつ、それでも傑作だと思わせてくれる素晴らしい作品です。
それゆえに傷つく人(私もその一人でした)も出てきてしまう作品でもあるので、大々的におススメできる作品かと言われると迷ってしまうのですが、できることであれば一度触れてほしい作品です。